
【NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン:刑事コロンボ「祝砲の挽歌」より引用】
【VS.陸軍幼年学校校長】古畑任三郎の脚本家:三谷幸喜さんの1番好きなエピソードです。学校という閉鎖的な舞台のなかで進み、98分間と長編エピソードに属してますが、無駄がありません。
犯人役にはパトリック・マクグーハンで、コロンボ史上最多の4回犯人役として登場する名犯人役です。冒頭は6分30秒以上無言のままエピソードが進行するという緊張感のあるはじまり方は、物語に期待感が沸き起こります。
ココが見どころ‼

【NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン:刑事コロンボ「祝砲の挽歌」より引用】
〇犯人ライル・C・ラムフォード大佐の信念がカッコいい。
〇冒頭は6分30秒以上無言。汗を流しながら砲弾の火薬を詰め変える緊張感のあるはじまり。
〇コロンボの手帳の中身が見れる!(54:18~数秒程度)
データ
あらすじ+人物相関図
ヘインズ陸軍幼年学校校長であるライル・C・ラムフォード大佐は、同じく陸軍学校の理事であるウイリアム・ヘインズの殺害を計画していた。ウイリアムは学校の経営は赤字続きであるため、陸軍学校を閉鎖して、男女共学の短期大学に作り替えようとしているからだ。
ラムフォードは日曜日の早朝に、砲弾の火薬を爆発力が強い物に詰め替える。詰め終えると、火薬庫のケースに砲弾を戻し、グラウンドに設置されている大砲の砲口に布を詰め込んだ。今日は開校記念日であり、この大砲で祝砲を放つのである。
そんな時、大砲台から学生寮に密造リンゴ酒が吊るされているのを見つける。陸軍幼年学校において密造酒を作ることは重大な規律違反であり、後日教官であるルーミス大尉に調査するように言いつけることにした。
その後、ウイリアムが校長室に来ると、ラムフォードは少し扉を開けて秘書に会話のやり取りを聞こえるようにした。ラムフォードはわざとウイリアムを怒らせて、「自分が式典を仕切る」と言わせるように誘導した。式典が始まり、祝砲の為に大砲を撃つウイリアム。ラムフォードが仕掛けた細工により、大砲と共にウイリアムは爆死した。古い大砲であり事故が起きる可能性も高かった。事件は事故として捜査が開始されることになるのだった。
人物紹介

【NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン:刑事コロンボ「祝砲の挽歌」より引用】
今回の犯人:ライル・C・ラムフォード(パトリック・マクグーハン)
吹き替え声優:佐野浅夫(さの あさお)
追加吹き替え声優:中庸助(なか ようすけ)
職業:陸軍幼年学校校長
殺害方法:砲弾の火薬を火力の高い物に入れ替える。砲口に布を詰め爆発するようにした。
動機:陸軍幼年学校の廃止を阻止するため。

【NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン:刑事コロンボ「祝砲の挽歌」より引用】
今回の被害者:ウイリアム・ヘインズ(トム・シムコックス)
吹き替え声優:堀勝之祐(ほり かつのすけ)
職業:陸軍幼年学校理事
犯行計画
祝砲が爆発するように細工。ウイリアム・ヘインズに祝典の進行をするように誘導し、祝砲発射の際の事故死に偽装する。
①火薬庫から持ち出していた砲弾の火薬をゼグリナイト(C4)という強力な爆薬に詰め替える。抜き取った火薬は水道から流し証拠隠滅。
②火薬庫に火薬を入れ替えた砲弾を戻す。その後、グラウンドの大砲の砲口に布を詰め込む。
③校長室でウイリアム・ヘインズと会話する際、少し扉を開けて秘書に会話のやり取りが聞こえるようにする。
④わざとウイリアムの感情をあおるようにして、彼自らが開校記念の式典を主催すると言わせる。
⑤ウイリアムは式典を主催して、祝砲に撃つ大砲の紐を引くと爆発。
古い大砲のため、暴発による事故死に偽装した。
⑥また、大砲の掃除当番は犯行的な学生ロイ・スプリンガーにしていたことで、清掃用のボロ布を砲口に置き忘れたように見せかけた。
コロンボの疑問点
三幕構成
まとめ
最後まで信念を突き通す犯人役はカッコいいです。ラムフォード大佐は最後に、「わたしは後悔していない。わたしは何度でもするだろう」と語ります。また、スタッフクレジットが流れるのですが、そこで幼年学校で歌われる訓練歌が流れるという演出。「くたばる奴はここにはいない。卑怯者もここにはいない」、犯人の信念とラストの余韻が合わさり美しさが際立ちました。
以上、28話「祝砲の挽歌」でした。