刑事コロンボ 第43話「秒読みの殺人」殺人へのカウントダウン

【NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン:刑事コロンボ「秒読みの殺人」より引用】

【VS.テレビプロデューサー】原題「 MAKE ME A PERFECT MURDER(私にだって完全犯罪はできる)」というタイトルで、日本語ver.だと秒読みの殺人と訳されています。被害者の男性が憎たらしい奴でして、「心臓に一発、ただし完全犯罪でね」と、犯人を煽ったのが運の尽き。

そこで、このタイトルに来るわけなのです。「私にだって完全犯罪はできる

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ココが見どころ‼

〇犯人は女性、被害者は男性。愛憎交わる復讐劇。

〇秒読み前までに計画は完了するのか?エレベーターでのハラハラとしたやり取りはサスペンス!

〇印象的な演出のスタッフロール。

データ

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脚本:ロバート・ブリーズ

監督:ジェームズ・フローリー

制作:リチャード・アラン・シモンズ

音楽:パトリック・ウィリアムズ

本編時間:98分

公開日:アメリカ/1978年2月25日 日本/1979年1月2日

あらすじ+人物相関図

テレビ局「CNC」ロサンゼルス支局プロデューサーであるケイ・フリーストンは、支局長マーク・マキャンドリューと、公私をともにする良きパートナーであった。

ある日マークに、ニューヨーク本社局長であるフランク・フラナガンから電話が入る。それは、マークの業績は認められて本社へ栄転が決まったという名誉の電話だった。

翌日、マークの自宅で、このことをケイに伝える。支局長の後釜として、自分が後任を任せられると思っていたケイであったが、トップに立つ器ではないと推薦はしないという。また、マークは栄転を機に2人の関係を終わらせたいと話した。ケイは復讐のために彼の殺害を計画する。

ケイは、自らの声で録音した秒数をカウントダウンするテープをレコーダーにセットする。試写会で重役たちに映像を見せている間、映写技師ウォルターにサンプルで見せるフィルムを持ってきてほしいと話す。ウォルターが映写室を出ている間、レコーダーで秒読みを聞きながら、時間内までにフロアを移動する。マークを殺害すると、再び映写室へと戻ったのだった。

人物紹介

【NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン:刑事コロンボ「秒読みの殺人」より引用】

今回の犯人:ケイ・フリーストントリッシュ・ヴァン・ディヴァ― 

吹き替え声優:寺田路恵(てらだ みちえ)

職業:テレビプロデューサー

殺害方法:射殺

動機:別れを告げられ、後任にも選ばなかったことに対する復讐

概要:詳しく見る
概要:テレビ局「CNC」ロサンゼルス支局に勤務の女性プロデューサー。「ザ・プロフェショナル」という番組を企画する一方、支局長マーク・マキャンドリューのチーフ・アシスタントを務め、恋人でもあった。

マークがニューヨーク本社に栄転するのが決まると喜んでいたが、支局長の座の後任には選んでくれず、さらに別れも告げられてしまう。この仕打ちを受けて、彼女はマークへの復讐を決意したのだった。

選出しなかった理由としてマークによると、「アシスタントとしては優秀。だが決断ができない。まとめるだけだ」と語っている。また、音響スタッフは「テレビ業界で一番始末に負えないのが、全部わかってる女性」と言っており、まだ男性社会であったことを暗示している。

「ザ・プロフェッショナル」は、内容はスパイ物の映画のようだ。主人公がダイハードのマクレーンのようなタンクトップを、着て銃の手入れをするシーンがある。銃で頭を撃ちぬくシーンがあったりと、試写会時には「放送コードに引っかからないか?」「お茶の間向きじゃないな」と重役の2人から言われる。

本部局長フランク・フラナガンは彼女のことを高く評価しており、「ウチのやり手」とコロンボに紹介をした。実際に手腕もあり、エミー賞の最優秀ドキュメンタリー賞を獲得している。そのため、マークの後任として仕事を任せた。

後任として、友人である女優ヴァレリー・カークが生放送に出られないと渋っているのを説得したり、回転木馬を用いた90分のメロドラマの撮影を指示、「果てなき大地」の主演としてクレイ・ガードナー獲得に向けた交渉指示などを行い、うまくまとめたように見えた。

しかし、マークの予言通り適格な決断が出来ず、ただまとめるだけであった。結局、ヴァレリーはドラッグに手を出して生放送には出られず、温めてきた映画「ザ・プロフェッショナル」を穴埋めとして放映する。視聴率はニューヨークで5.4%。平均シェア9.3%であった。

回転木馬を撮影する監督にも夜逃げされ、撮影現場に向かう。そこでフランクからは、「ザ・プロフェッショナル」を穴埋めに使ったこと対し、貴重な作品をドブに捨てたと言われ、支局長室に移る予定であったが「故人の後釜に飛びつく、その神経も疑うね」と烙印を押される。業績不振により支局からの転勤が決まった。

「きっと這い上がって見せます」と言ったが、編集室に戻ると震えながらタバコを吸った。しかし、コロンボから逮捕された時には「戦って生き残る。それがあたしの生き方」と堂々と退場した。

かつて家族4人で暮らしていた生家があるが、現在は廃屋となっている。


【NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン:刑事コロンボ「秒読みの殺人」より引用】

今回の被害者:マーク・マキャンドリュー(ローレンス・ヴァン・ディヴァ―)

吹き替え声優:森川公也(もりかわ きんや)

職業:テレビ局支局長

概要:詳しく見る
概要:テレビ局「CNC」ロサンゼルス支局の局長を務める男性。各地に支社が多数あるようだが、その業績を認められ、ニューヨークにある本社に重役として栄転することが決まった。これで全て局を回ったと語る。

栄転を期に、恋人関係にあったケイ・フリーストンとの関係を終わらせる。別れのプレゼントに送ったのは「450SL:シルバー」である。ナンバープレートは「KAI#1」と、ケイの名前の番号を獲得していた。車のキーをカクテルの中に入れて、彼女が飲み干したときに車のキーが見つかるようにしていたが、結局は自分自身で車のキーをケイに渡すことになる。

遠近両用のメガネをかけており、書類などに目を通す際には額にメガネをかけていた。また、射殺された時の距離が6mである。メガネを掛けてはいなかったが、ケイの顔は認識できていた。そこまで視力は悪くはない様子。

自宅は海岸沿いにあり、休日にはヨットで遠出したり楽しんでいたらしい。新聞にある漫画のページは必ず見るようだ。また、パイプ愛煙者であった。

犯行計画

ケイ・フリーストンによる、マーク・マキャンドリュー殺し

①ケイは自宅で4分間の秒読みの声を、テープレコーダーに吹き込む。これにより時間内に戻られるようにした。また、職場でルーサーに仕事を頼み、夜間もオフィスにいるようにした。

②試写会で「ザ・プロフェッショナル」を流す。映写室でケイは、残りの再生時間が映るデジタル表示をいじり秒数を少なく見せる。映写技師のウォルターに、重役たちが他の俳優のサンプル動画を見るかも知れないと、フィルムを持ってくるように促した。その間、ケイはフィルムを交換するという。

③ウォルターが部屋を出ると、ケイは秒読みのテープを聞きつつ、14Fフロア→15Fフロアへ移動していく。マークのオフィスに入ると彼を射殺した。隣のオフィスで仕事をしていたルーサーは銃声に気が付いた。凶器はエレベーターの天井に隠して、映写室へ戻る。

④フィルムを交換して、問題なく映像が続いている。ルーサーが遺体を見つけて事件が発覚する。ケイは映写室にいたというアリバイが完成した。

コロンボの疑問点

ネタバレ注意!
〇犯人はオフィスに入り6mの距離で撃ったようだ。被害者は撃たれたとき、額にメガネをかけたままだった。遠目から見てもよく分かるほど、顔の知る人物のため、犯人は顔見知りである。

〇被害者のオフィスの机にはメモ書きがあった。「K」という文字の横に、280、450、240、230という数字も書かれていた。450だけは丸で囲ってあった。

〇ケイ・フリーストンは、本当は「キャサリン」という名前である。しかし皆からは「ケイ」と呼ばれている。頭文字は「K」になる。

〇マークの自宅に、ブレザーがクリーニングから戻ってきた。ブレザーは前ボタンで閉じられており、受け取り票を調べていくと、ケイが頼んだものだった。2人は恋人関係にあった。

〇映写技師ウォルターが映写室に戻ると、「ザ・プロフェッショナル」は頭を銃で撃つシーンだった。しかし映画を見てみると、画面右上に出るフィルム交換を知らせるキューパンチは、2~3分前にでていた。そうなると、ケイはウォルターが部屋に入る直前にフィルムを交換したことになる。

三幕構成

まとめ

ケイの仕事に対する情熱や、出世を目論む野心が印象的な作品でした。一方で、テレビ業界のスタッフや被害者からは、女性軽視の見方が強く見られます。本社局長のフランク・フラナガンは彼女のことを評価して、マークの仕事を引き継ぎさせますが、それには上手く答えられなかったケイ。

一時とはいえ、自分の出世したいという願望も叶いましたが、やはり器ではなかったのです。悲壮感のある終わり方になってしまいかねませんが、そこは彼女の信条である「戦って勝つ」。一度は地に落ちましたが、這い上がって来るというのが彼女の生き方。

これにより、前向きな気持ちで終わることのできるエピソードでもありました。

以上、42話「秒読みの殺人」でした。