「古畑任三郎」刑事コロンボからのオマージュを比較

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フジテレビで1994年から2006年まで続いた刑事ドラマ古畑任三郎は、犯人視点から事件が進む倒叙形式や、刑事役「田村正和」氏の好演もあり大ヒットをしました。最初から犯人が分かった状態で進むことができるため、豪華なゲストを登場させることができました。

さて、三谷幸喜氏がリスペクトした作品『刑事コロンボ』から影響を受けたであろう部分が、古畑任三郎のエピソードでは節々に多く存在しています。これを機に、「古畑は観たけれど、コロンボは観てない」という方はぜひご覧になってみてください。

この記事では、古畑任三郎の原型となった、刑事コロンボからのオマージュ元をまとめていきたいと思います。

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第1シーズン(1話~12話)1994年

  タイトル 古畑任三郎の内容 オマージュ元
1回 死者からの伝言 殺害方法 41話「死者からのメッセージ」
2回 動く死体

シーズン1の2話。口止めを断られ、真実を話そうとする被害者が部屋から出るのを阻止しようと、揉み合い末にテーブルへ後頭部をぶつけさせ過失致死。自販機で買ったコーヒーを犯人に渡す。古畑に誘導され、被害者の遺留品である懐中電灯を探す。

4話「指輪の爪あと」
シーズン1の2話。被害者を脅迫するも断られ、真実を話そうとする被害者が部屋から出るのを阻止しようと、揉み合いの末にテーブルへ後頭部をぶつけさせ過失致死。自販機で買ったコーヒーを被害者の夫に渡す。コロンボに誘導され、被害者の遺留品であるコンタクトレンズを懐中電灯で探す。
3回 笑える死体 精神科医が犯人。古畑がストッキングを被りタバコを吸えたことを証明する。 31話「5時30分の目撃者」
精神科医が犯人。コロンボがストッキングを被ったままではタバコを吸うことができないと推理する。
4回 殺しのファックス 殺害後、誘拐事件をでっちあげる。ファックスの送信予約時間に合わせ送られる脅迫文書に合わせ自ら身代金を運ぶ。 2話「死者からの身代金」
殺害後、誘拐事件をでっちあげる。電話の予約通話に合わせ自ら身代金を運ぶ。
5回 汚れた王将

①将棋のタイトル戦中の殺人

②立会人・大石(小林昭二)
③立会人・立花(石田太郎)

①16話「断たれた音」
チェスの世界チャンピオン戦中の殺人

②32話「忘れられたスター」
小林昭二は、ネッド・ダイヤモンドの吹替を担当している。

③石田太郎は、二代目刑事コロンボの声優

6回 ピアノ・レッスン 古畑がチョップスティック(人指し指)だけでグランドピアノを弾く 10話「黒のエチュード」
コロンボがチョップスティックだけでグランドピアノを弾く
7回 殺人リハーサル 撮影所閉鎖を阻止する動機。犯行を認めたセリフ「私はこれっぽっちも後悔していない。これっぽっちもね。男にはね。命に代えてでも守らなきゃならないものがある。私はね、何回だってやるつもりだよ」 28話「祝砲の挽歌」
陸軍幼年学校閉鎖を阻止する動機。犯行を認めたセリフ「私は後悔していない。私は何度でもするだろう」
8回 殺人特急

➀目撃者に犯人の顔を確認してもらうが、思っていた人と違う人物を目撃していた。

➁解決方法

➀10話「黒のエチュード」

➁31話「5時30分の目撃者」

9回 殺人公開放送 インチキ超能力者が犯人

46話「汚れた超能力」
新シリーズの1作目でインチキ超能力者が犯人。「刑事コロンボ読本」p.280の三谷幸喜氏の対談記事では、「本当に、〈新シリーズ〉は声かけてほしいと思ってましたもん。とてつもなく面白いの書く自信があったんですけど……」と、新シリーズの残念さを語っている。

10回 矛盾だらけの死体

①殺したと思っていた被害者が生きており、2度目の殺人を行おうとする。

②古畑が凶器を回収した際のセリフ「こう いうのを証拠っていうんです」

①16話「断たれた音」

②42話「美食の報酬」そのまま借用

11回 さよなら、DJ

①レコードプレーヤーに針を落とそうとするが、犯行直後のために手が震えてしまい役目を譲る。

②古畑「人がね、いつもと違うことするっていうのは気になるんだよ」

③ラジオ局内を時間内に行き来する。

④解決方法

①19話「別れのワイン」
ワインを移し替えようとするが、犯行直後のために手が震えてしまい役目を譲る。

②30話「ビデオテープの証言」
「人が普段と違うことやると何かあるんじゃないかと、すぐ思っちゃって」

③43話「秒読みの殺人」
テレビ局を時間内に行き来する。

④34話「仮面の男」

12回 最後のあいさつ 犯行を認めたセリフ「残念だよ。洋子の事件も君に担当してもらいたかった」 41話「死者からのメッセージ」
「もし、あなたが姪の事故の捜査をやってくださったら」

第2シーズン(14話~23話)1996年

14回 しゃべりすぎた男

①「人はものを先入観で見る」という犯人のセリフ。アヴァンタイトルでは、ロールシャッハ検査について語る。

②犯行現場まで犯人と古畑が一緒に車で移動するが、現場には「一度も行ったことがない」と、とぼける。

➂電話のアリバイ崩し

①1話「殺人処方箋」
「人は先入観でものを見る」という犯人のセリフ。OPではロールシャッハ検査の映像が流れる。

②21話「意識の下の映像」

➂12話「アリバイのダイヤル」

15回 笑わない女 戒律の厳しい女学校。被害者の追悼式に参加、二段ベッドのある空き部屋に泊まり、食堂で食事をする。 28話「祝砲の挽歌」
厳しい陸軍幼年学校。被害者の追悼式に参加、二段ベッドのある空き部屋に泊まり、食堂で食事をする。
16回 ゲームの達人 本のページの端が折ってあり自殺を疑う。 32話「忘れられたスター」
17回 赤か、青か

①おみくじクッキー

➁解決方法
「今の聞いた(聞きました)」
「お聞きになりました(ああ)」
「君も聞いたね」

42話「美食の報酬」

27話「逆転の構図」
「今の目撃したね(ええ、しました)」
「今の行動ちゃんと目撃したね(はい)」
「君も今の彼の行動目撃したね」

18回 偽善の報酬 犯人のはしゃぐ姿、自白する前のセリフ「私はもう年寄りだし」と情けを求めるやりとり。 41話「死者からのメッセージ」
19回 VSクイズ王    
20回 動機の鑑定

①古畑が骨董について学び、犯人から「よく勉強されましたね」と賛辞をおくられる。

②共犯。殺害後に相方から電話を掛けてもらいアリバイをつくる。ガラス片が遺体の上にあったことから疑われる。

➂被害者のメモ「六半、うずくまる、かなり寒い」

①19話「別れのワイン」
コロンボがワインについて学び、「よく勉強されましたな」と賛辞をおくられる。
②33話「ハッサン・サラーの反逆」
共犯。殺害後に相方から電話を掛けてもらいアリバイをつくる。漆喰の粉が書類の上にあったことから疑われる。

➂39話「黄金のバックル」
被害者のメモ「二度回す、真夜中過ぎにすぐ」

21回 魔術師の選択 ①作品のモチーフ ①36話「魔術師の幻想」
22回 間違えられた男    
23回 ニューヨークでの出来事    

総集編『消えた古畑任三郎』

25回 消えた古畑任三郎    

第3シーズン(28話~38話)1999年

28回 若旦那の犯罪 タイトル 38話「ルーサン警部の犯罪」
29回 忙しすぎる殺人者    
30回 灰色の村(古畑、風邪をひく)

ラストで自分が去った後の村の行く末を案じる。日本酒で乾杯。

19話「別れのワイン」
ラストで自分が去った後のワイン工場の行く末を案じる。ワインで乾杯。
31回 アリバイの死角(古畑、歯医者へ行く)

①トリックのモチーフ「なぜ被害者がトイレに入る時間を知ることができたのか」

②事件解決方法

①21話「意識の下の映像」
なぜ被害者が試写会中に廊下に出る時間を知ることができたのか。

②27話「逆転の構図」

32回 再会(古い友人に会う)    
33回 絶対音感殺人事件 指揮者が犯人。被害者を灰皿で殺害し、ペットの金魚も死ぬ。被害者に好意を寄せる楽団員に罪を擦り付ける。

10話「黒のエチュード」
指揮者が犯人。被害者を灰皿で殴り気絶させる。ガス自殺に偽装し、ペットのインコが死ぬ。被害者に好意を寄せる楽団員に罪を擦り付ける。

34回 哀しき完全犯罪

①犯行後に鏡を見て微笑む犯人。被害者の本当の真意。

②ラストで着飾った犯人が古畑に手引きされ退場する。

①32話「忘れられたスター」

②39話「黄金のバックル」

35回 頭でっかちの殺人(完全すぎた殺人)

①大規模な研究施設、登場人物がほとんど白衣。犯人の心情が事件解決の決め手になる。

②西園寺くんが事件捜査を一任され、今泉から「張り切っちゃって」と茶化される。結果、勇み足で罪を擦り付けられた女性を誤認逮捕する。ラストシーンでは、その女性の横を犯人が通り過ぎる。

①23話「愛情の計算」

②11話「悪の温室」
若手のウィルソン刑事が事件捜査を一任され、コロンボから「張り切りボーイ」と茶化される。結果、勇み足で罪を擦り付けられた女性を誤認逮捕する。ラストシーンでは、その女性の横を犯人が通り過ぎる。

36回

雲の中の死(追いつめられて)

   
37回 最も危険なゲーム前編・後編(最後の事件 前編・後編) 最終回。動物愛護団体を隠れ蓑にするテロリストが犯人。被害者は組織を裏切り射殺される。 45話「策謀の結末」
旧シリーズ最終回。北アイルランド援護協会を隠れ蓑にするテロリストが犯人。被害者は犯人を裏切り射殺される。
38回

スペシャル回(13話、24話、26話、27話、39話)

13回 笑うカンガルー

①犯人と被害者の関係。被害者のどこにでもメモを取る性格。

②古畑と今泉が、オーストラリア旅行を缶詰の懸賞で当てる。

③夫を殺してしまったと相談を受け偽装工作を行う。

①3話「構想の死角」

②29話「歌声の消えた海」
コロンボのかみさんが、缶詰の懸賞でメキシコ旅行を当てる。

③25話「権力の墓穴」
妻を殺してしまったと相談を受け偽装工作を行う。

24回 しばしの別れ    
26回 古畑任三郎vsSMAP

➀数珠が1つなくなる。ズボンの裾に紙切れを入れ証拠をでっちあげ。

➁ラストのセリフ「彼らは悪い人間じゃないよ。そうでなかったら、こんなにたくさんの人の心は掴むことはできません」

➀13話「ロンドンの傘」
傘に数珠を1つ入れ証拠をでっちあげ。

➁24話「白鳥の歌」
ラストのセリフ「あなたは怖い人じゃありません。(中略)これほどの歌が歌える人に悪い人はいませんよ」

27回 黒岩博士の恐怖    
39回 すべて閣下のしわざ

①大使館内の殺人。過激派組織の犯行に偽装。

②ゼリービーンズをつまみ食いする犯人。

①33話「ハッサン・サラーの反逆」

②52話「完全犯罪の誤算」

ファイナルシーズン(40話~42話)2006年

40回 今、蘇る死

➀経営者の兄を殺害し会社を引き継ぐが、経営能力のなさが露呈する。

➁ラストのモチーフ

➂事件解決方法

➀7話「もう一つの鍵」

➁14話「偶像のレクイエム」

➂5話「ホリスター将軍のコレクション」

41回 フェアな殺人者

①野球選手イチローが犯人。自分も死ぬかも知れない殺害方法

②事件解決方法

①24話「白鳥の歌」
カントリーミュージシャンのジョニー・キャッシュが犯人。自分も死ぬかも知れない犯行計画

②23話「愛情の計算」+27話「逆転の構図」

42回 ラスト・ダンス

①双子の犯人

②銃声とピエロの人形

➂「ブルガリ三四郎」の推理
「遺言状隠しましたね。絶対に捜査の手が届かない場所に」

①17話「二つの顔」

②30話「ビデオテープの証言」

➂15話「溶ける糸」
「あんた絶対捜索されない所に糸を隠した」

番外編『古畑中学生』2008年

43回 古畑中学生    

最新作『一瞬の過ち』2020年

44回 一瞬の過ち 鏡を見ると額にも小さな血の痕があり慌ててハンカチで拭う 40話「殺しの序曲」
鏡を見ると額に煤(スス)が付いていたため、慌ててハンカチで拭う

まとめ

「人はものを先入観で見る」ので、自分がここはこうだ! と一度思ってしまったら、そうとしか思えなくなってしまいます。今回、古畑任三郎の刑事コロンボからのオマージュ元を書き出してみたのですが、「お気の毒ですが、そこは関係なんてない。それこそあなたの幻想ですよ」と言われてしまう部分もあるかも知れませんね。

深読みのし過ぎになっている部分や、「ここが入ってないじゃん‼」という部分がありましたらご教授ください。わたしも少しづつ加筆修正していきたいです。

以上、「古畑任三郎の刑事コロンボからのオマージュの比較」でした。