刑事コロンボ 第2話「死者の身代金」女流弁護士による誘拐偽装殺人

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【NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン:刑事コロンボ「死者の身代金」より引用】

【VS.女流弁護士】第1話「殺人処方箋」は舞台劇をテレビ用の脚本へと作り直したのに対し、「死者の身代金」は最初からテレビ用に脚本が練り上げられていますこの結果、作品のスケールが大きいものとなり、テレビの映像をフルに活かした編集となりました。

このテレビの演出を駆使したダイナミックな殺人計画が大盛況を呼び、コロンボがシリーズ化されることが決定的になったエピソードです。

また、コロンボというキャラクターが完成したエピソードです。1話のコロンボは捜査方法は確立されていましたが、このエピソードではキャラクターが完成しております。ボサボサ髪にレインコートという姿。固かった表情もなくなり、笑顔が多くなっています。

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ココが見どころ‼

【NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン:刑事コロンボ「死者の身代金」より引用】

〇夫の登場から37秒での射殺。

〇FBIとコロンボの合同捜査!コロンボはウロチョロしてます。

〇コロンボ警部のキャラクターが完成されたエピソード。大好物チリが初登場。

データ

データ:詳しく見る
脚本・制作:ディーン・ハーグローヴ

原案:リチャード・レヴィンソン&ウィリアム・リンク

監督・制作総指揮:リチャード・アーヴィング

音楽:ビリー・ゴールデンバーク

本編時間:95分

公開日:アメリカ/1971年3月1日 日本/1973年7月7日

あらすじ+相関図

弁護士レスリー・ウィリアムスは脅迫文書を作成し、帰宅した弁護士会会長の夫ポールを銃で殺害。その遺体を海へ遺棄した。そして、夫を誘拐したという脅迫文書を自分宛に送り、架空の誘拐事件を作り上げた。

FBI主導の監視下のもと、直前で身代金の入っていないバッグにすり替え、存在しない犯人に支払ったように偽装する。やがて夫の遺体は発見され、犯人不明のまま身代金は戻らないという筋書きを完成させたのだった。

人物紹介

【NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン:刑事コロンボ「死者の身代金」より引用】

今回の犯人:レスリー・ウィリアムスリー・グラント

吹き替え声優:山東 昭子(さんとう あきこ)

追加吹き替え:弥永 和子(やなが かずこ)

職業:弁護士

殺害方法:射殺

動機:離婚されることで地位を損失してしまう。そのため、誘拐殺人に偽装して身代金と称しウィリアムス家の金銭をすべて着服する。また、マーガレットへの遺産相続金を支払わずにすむ。

概要:詳しく見る
やり手の女流弁護士。作中の法廷シーンでは、酒場の階段から足を滑らせて仕事復帰ができなくなった男の訴訟を受けた、酒場の運営会社を弁護した(実際は酒場の階段の照明は暗く危険な状態であった)。彼女の法廷術は、相手弁護士の発言にことごとく異議を申し立て、発言権を少なくしていくことにある。

また、階段から足を踏み外した男に対し、「酒は飲んでいましたか?」「照明は足りてなくても、酒は十分に足りていたようですね」とジョークを言い、陪審員の笑いもとり、相手弁護士から圧勝をした。

趣味は週に2回は自家用機に乗り空をフライトすることであり、初心者のコロンボに操縦を任せるなど肝のすわった人物。欲深く・出世欲が高い。金で全てを懐柔できると思っている節がある。ポールとの結婚は、出世のために彼を踏み台にしたに過ぎなかったのである。


【NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン:刑事コロンボ「死者の身代金」より引用】

被害者:ポール・ウィリアムス(ハーラン・ウォード)

吹き替え声優:?

職業:弁護士会会長

概要:詳しく見る
登場37秒後に殺害されてしまう。セリフは、「レスリー、君は!」のみである。自家用機の操縦免許は取得していない。人格円満な性格であり、誰からも尊敬を受けていた。同業の弁護士からの評価も高い。

連続5回州の弁護士会会長にも選出されている。またレスリーによると、「女性関係には動かし難い倫理観があり不倫などはもってのほか……」。前妻との娘マーガレットは、その性格からかなりレスリーとの結婚生活で参っていたと語る。離婚を切り出すまでにも悩みは尽きなかったという。真面目な人物である。

犯行計画

①自宅で夫を殺害。夫の車で移動し、海へ遺体を遺棄。脅迫状を自分宛に送る。友人に指定の時間で一言だけ連絡をしてほしいと頼む。

②次の日、友人から電話を一言だけ受け取る。電話を切り、架空の犯人から夫を誘拐されたやり取りを演じる。自宅に帰ると脅迫状が届いている。架空の誘拐事件を発生させる。

③FBIが捜査を主導。レスリーの事務所にあるタイマー付き自動電話で、決められた時間にあらかじめ録音しておいた夫の声を、電話で再生される設定をしておく。指定の時間に電話が鳴り、レスリーが受け取ると嘘のやり取りをして身代金を準備する流れとなる。身代金は貯金や株を切り崩して用意した。

④小型飛行機で空から身代金の入ったバッグを投下するように指定している。なお、バッグは2つ用意しており、直前で空の場バッグとすり替えをした。空のバッグを投下したことで、犯人は金を盗み逃走したと思わせる。その後、レスリー自身が屋敷に金を隠した。

⑤後日、夫の遺体を発見。身代金不明のまま誘拐事件を終える。

コロンボの疑問点

ネタバレ注意!
〇レスリーの家の家政婦に先週から休みを取らせていた。また、FBIが準備していた身代金を入れるバッグを断り、すでにレスリーは用意をしていた。

〇レスリーは身代金は小型飛行機からバックを投下した。犯人は急いでいたはずなのに、バックの中から身代金だけを奪って逃走した。なぜ、バックごと奪っていかなかったのか?

〇「変わってますなぁ、ここの奥さん。女性にはめずらしいタイプだ。電話に出た時、何にも聞かなかったでしょう。ご主人のことですよ。あなたご無事とか。もしも、わたしが誘拐されたとして、女房がご無事って聞いてくれないとしたら、はい。さよならですな」

〇ポールは弾道検査の結果、立った状態で撃たれたようだ。犯人は座って撃ったことになる。それなのにポールはなぜ何もしなかったのか。

〇凶器の拳銃は口径が小さいタイプ。この銃は体を突き抜けない。部屋に銃の痕跡を残さないために口径が小さいタイプを選んだのではないか?

〇発見されたポールの車の運転席のシートが前に動かされていた。ハンドルにだいぶ近かったため、背丈が低い人物が運転したようだ。

〇レスリーの事務所にはタイマー付き自動電話があり、決められた時間に録音をつかって自宅に電話をかけることができる。

三幕構成

まとめ

優秀な女弁護士はなぜ、殺人を犯したのか?

部下からも弁護士としての腕の確かさが認められています。実際、法廷のシーンでは相手側から圧勝という結果。地道に弁護士としての仕事を続けていれば、おのずと評価され確かな地位と名声を手に入れることができたと感じます。

この事件の発端は、レスリーの性格に集約されます。「欲深く・自信家」であること。レスリーは最短距離のルートを選んでしまったのです。また、レスリーの計画は邪魔になったポールを殺害するだけではなく、マーガレットへの相続金も着服するという、一石二鳥の計画だったのです。人間、謙虚に生きたいです。

以上、「死者の身代金」でした。