刑事コロンボ 第4話「指輪の爪あと」探偵社社長が引き起こした過失致死事件

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【VS.私立探偵会社社長】過失致死として進む初事件。コロンボの愛車プジョー403初登場。コロンボは銃を持ち歩かないなど、初めて尽くしのエピソードです。

たいていの刑事ドラマだとほとんど銃を所持しています。ましてや銃社会のアメリカですが、コロンボは自ら銃は持ち歩いていないと宣言しているエピソードになっています。なまじ、銃を持ち歩いているばかりに、銃を犯人から盗られてアクションシーンが勃発したりすることはなくなります。

倒叙ドラマはあくまで犯人と刑事の会話で進む、推理劇であることが再認識できます。古畑任三郎も頭脳労働専門と宣言しており、銃を所持していませんね。

また、コロンボの愛車も初登場します。刑事や探偵ものでは欠かせない移動手段。名探偵コナンの阿笠博士は「黄色のビートル」相棒の杉下右京は「黒のフィガロ」探偵はBARにいるの助手・高田は「緑のビュート」などなど……時には派手なカーアクション。時には犯人との打ち合いで破損など。刑事コロンボにおいては、すでに廃車寸前にボロボロです。この回はまだまだ綺麗なほうですが。

刑事ドラマのお約束を真っ向から否定したようなスタイルは、今なお愛される理由なのかも知れません。犯人は探偵社社長であるブリマー。メガネに事件隠滅の映像がうつる演出が凝っています。

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ココが見どころ‼

〇コロンボの愛車「1959年式のプジョー403コンバーチブル」が初登場。

〇犯人は探偵。コロンボと協力?しながら捜査を進める面白いストーリー。

〇犯人とコロンボの食事シーン。スープに入ったコロンボのネクタイを優しくさりげなく犯人がすくってあげます。(偶然の産物でアドリブみたいです!)

〇コロンボの子供時代はいたずら好き。

〇さりげないコロンボの仕草は全部伏線。見逃してしまいます。

データ

データ:詳しく見る
脚本・制作:リチャード・レヴィンソン&ウィリアム・リンク

監督:バーナード・コワルスキー

ストーリー監修:スティーヴン・ボチコ

音楽:ギル・メレ

本編時間:76分

公開日:アメリカ/1971年10月6日 日本/1973年1月21日

あらすじ+相関図

大手探偵会社を経営するブリマーは、有力新聞3社を運営する大物財界人アーサー・ケニカットからの依頼を受け、年下の妻レノアの素行調査を実施した。調査の結果は浮気の事実はないと報告書をまとめ、これをアーサーに伝えた。

隣の別室にはレノアが居て、2人のやりとりを聞かされる。しかし実際にはレノアは浮気をしていたのだった。ブリマーは隠ぺいの見返りとして、新聞会社に集まる情報を求めた。探偵という職業柄、情報は大きな力をもっているのだ。

その夜、ブリマー宅へレノアがやって来て、夫へ浮気の事実を白状するという。また、ブリマーの脅迫行為も話すと伝えた。脅迫の事実が明るみになってしまえば、探偵会社としての信用は失ってしまう。ブリマーは思わず婦人を殴ってしまうと、彼女はガラスのテーブルに頭を打ち付けてしまい……

人物紹介

今回の犯人:ブリマーロバート・カルプ

吹き替え声優:梅野泰靖(うめの やすきよ)

職業:私立探偵会社社長

殺害方法:裏拳で殴るとバランスを崩しガラスのテーブルに後頭部をぶつけてしまう。

動機:自分の不正を白状しようとする婦人を止めようとしてカッとなってしまい

概要:詳しく見る
概要:元警察官で退職して探偵会社を設立した。今でこそ大手探偵会社であるものの、夫人が不正を白状しに部屋からでようとした際には、軌道に乗るまでは大変だったという話をして制止しようとした。

不倫調査の依頼主であるアーサー・ケニカットは有力新聞会社を3社経営するワンマン社長であり、財界にも顔は広い。そのため財界人は次の州知事選で、誰に投票をするのかという情報をブリマーは狙っていた。彼の妻であるレノアからその情報を探るようにしようとしたのが運の尽きである。

一見冷静沈着とみられるが、短気で頭に血が上りやすいと部下からも見抜かれている。普段は左利きであるが、右手でも文字は書ける器用な人物。

コロンボの手相占いによると「強烈な意思と仕事に対する熱意、知能線のカーブの仕方が1万人に1人というタイプで頭が切れすぎる。好調の時はこれ以上の強みはないけれど、いったん曲がってくるとどこまで反れるかわからない。親指の大きさ=野心が大きい」


今回の被害者:レノア・ケニカット(パット・ローリー)

吹き替え声優:池田昌子(いけだ まさこ)

職業:新聞社社長夫人

概要:詳しく見る
概要:主人であるアーサーとは娘に間違えられるほどの年齢差がある。前々から男性関係が多く、付き合ってすぐに別れることがほとんどで、熱しやすく冷めやすいタイプといえる。

結婚時はメガネを装着していたが、最近ではもっぱら、女性の身だしなみの理由からコンタクトレンズを装着するようになった。趣味はスポーツ。特にテニスとスキンダイビングを好んでいた。

ゴルフは以前たしなみ、ここでゴルフインストラクターの男性と不倫関係にあったところを、ブリマーの探偵会社社員に目撃されてしまった様子。しかし最後はアーサーを心から愛していた。


ノベル版では被害者:ケン・アーチャー(ブレッド・ハルゼイ)

吹き替え声優:坂修(さか おさむ)

職業:ゴルフインストラクター

概要:詳しく見る
概要:プロにもなれずアマチュアでもそこそこ(自分談)。コロンボに話を聞くついでにレッスンを頼まれるも、「思ったよりも簡単だな。これなら教えてもらわなくてもできる」と、コロンボから言われてしまう。

レノアとはレッスンコーチとして知り合い不倫の関係となったが、レノア側から一方的に別れを告げられる。また、レノアの死体発見日はアーチャーは休日で、1人でテレビを見ていた。まっさきに疑われる動機もあり、ビクビクしながら生活していたという可哀そうな男。

さらにノベライズ版では、不倫関係の口止めとしてブリマーに殺害されてしまうなど運のなさに拍車がかかる。

犯行計画

今回の事件は過失致死として発生しました。証拠隠滅が主な行動となります

①ブリマーの自宅で、誤ってレノアを殺してしまう。自宅のレノアの指紋を拭き取る。割れたガラスの回収。

②遺体を車のトランクへ入れて、町はずれの廃車置き場へ運ぶ。物盗りの犯行へと偽装する。

極めてシンプルです。不特定多数の犯人、犯行現場をどう突き詰めるのかがカギとなります。

コロンボの疑問点

〇遺体にあった左頬の傷が通常の傷ではなく、何か固い物ぶつかって擦れた変わった傷跡。

→被害者は指輪を装着している人物に殴られたのではないか?女性を殴るときは平手ではなく裏拳で殴ってしまうことが多い。左手の裏拳で被害者を殴ったときにできたのが左頬の傷である。

〇ブリマーは普段左利きで、指輪を付けている。

〇被害者の海辺の別荘は、プリマ―の自宅から3キロしか離れておらず、夜は海辺を散歩しに行くと言って出かけた。

〇コロンボを探偵会社へスカウトした。就職したら今回の事件は捜査させず、他に大きな仕事を頼みたい。

〇被害者の素行調査をしていた探偵を海外に出張させた。

※コロンボが手相占いをするシーンがあるのですが、そこでさりげなくブリマーの指輪を確認していたのですね。指輪の大きさと被害者の左頬の傷跡がほぼ同じと気づいたコロンボは、その時点から犯人とロックオンをしたのでしょう。

三幕構成

まとめ

作中のさりげない動作や言葉が、伏線として最後に生きてくるというのが見事です。それも、脚本・制作を務めたリチャード・レヴィンソン&ウィリアム・リンクこそだと感じます。

彼らの手掛けた、「殺人処方箋」でも同じく、すべてさりげないことが伏線として最後に回収され帰納されてます。彼らの手癖とも言うべきでしょうか。さすがは、刑事コロンボの生みの親です。

※プリマ―の自宅に敷いてある緑色のモコモコカーペット。第1話のフレミング先生の自宅にも使用されていたカーペットですね。人気のあるメーカーなのでしょうか?

以上、第4話「指輪の爪あと」でした。