古畑任三郎 44話『一瞬の過ち』あの刑事が文章で復活

古畑任三郎 44話 一瞬の過ち

フジテレビで1994年~2006年まで続いた刑事ドラマ『古畑任三郎』が、朝日新聞のコラム『三谷幸喜のありふれた生活』で短編小説として特別に復活をした。

タイトルは「一瞬の過ち」。全4回にわたり連載され、「事件編」、「対決編」が2回、「解決編」に別れている。ファンにとって待ち望んだ最新作は大変嬉しいものである。

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あらすじ

脚本家・三谷は、俳優・大泉妙が主役をする映画の完成披露試写会にサプライズゲストとして呼ばれることになった。前々から大泉を殺そうと思っていた三谷にとってまたとないチャンスである。会場と隣接するバリトンホテルでスタッフから大泉の部屋番号を聞き出すと、変装して自室から抜け出し自作のサイレンサー銃で射殺したのだった。

人物紹介

今回の犯人:三谷
職業:脚本家
概要:脚本家の男性。5年前の午後の休日、自宅で大泉妙と彼の家族を誘いパーティーを開いたが、とある一件から彼に対して殺意が芽生える。大泉が主演をする映画の完成披露試写会にサプライズゲストとして呼ばれたことから殺人を決行した。


今回の被害者:大泉妙(おおいずみ みょう)
職業:俳優
概要:俳優の男性。非常に明るく察しの良い性格でバラエティー番組でも活躍をしている。お調子者のようにも見えるが真面目な性格でもある。納得できない台詞や演出があると脚本家や演出家に抗議をするそうだ。

小ネタ・補足

〇新聞掲載の第4回にて、被害者である俳優・大泉妙のモデルは、「大泉洋」氏であると明言された。

〇犯行現場となったのは『バリトンホテル』は、三谷幸喜作品に良く登場するホテルである。古畑任三郎においては、『間違えられた男』『黒岩博士の恐怖』『フェアな殺人者』で登場した。

〇対決編②で、古畑任三郎から被害者の血が付着したシャツを見られそうになる。とっさに犯人が古畑にぶつかり、彼の鼻血に紛れ込ませるやりとりがあった。13話『笑うカンガルー』でも、犯人が血の付いたティッシュを今泉慎太郎の鼻血に見せかけるシーンがある。

〇2020年4月22日に「何か楽しい話題を提供したい」とのことから、『古畑任三郎』を連載すると三谷幸喜氏が語り、当初は全3回の予定であった。4月23日には、「書いていたら楽しくなったので、4回連続にして欲しい」という、三谷氏の希望で「対決編」が1本多くなっている。(朝日新聞デジタル:三谷幸喜のありふれた生活 編集部より参照

刑事コロンボからのオマージュ

○犯人が鏡を見た際、額に血痕が付着しているのを発見し、刑事が部屋に入る前にあわてて顔をハンカチで拭うシーンは、40話『殺しの序曲』からのオマージュである。犯人は鏡で額についたススを発見すると、刑事が到着する前にあわててハンカチで拭うのである。 

古畑任三郎の小説があった新聞発刊日

1回『事件編』:2020年4月23日夕刊(地域により24日朝刊)
2回『対決編①』:2020年5月14日夕刊(地域により15日朝刊)
3回『対決編②』:2020年5月21日夕刊(地域により22日朝刊)
4回『解決編』:2020年5月28日夕刊(地域により29日朝刊)

朝日新聞が購入できる場所

1部から購入可能です。朝刊は『150円』夕刊は『50円』から販売されています。夕刊が発刊されていない地域もあります。

① 都区や市町村にある最寄りの『朝日新聞サービスアンカー(ASA)』
コンビニエンスストア(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、デイリーヤマザキ等々)
駅の売店

見逃した方

朝日新聞社で過去の記事をコピーしてもらえるサービスがあります。1記事100円から送料別で、『こちらから』サービスに関する項目が記載されており、電話から対応してもらえるようです。※会員登録が必要ですが、『朝日新聞デジタル』から直接読むことも可能です。また、「国立国会図書館」においても、記事のコピーをしてもらえるサービスがなされております。

書籍の販売を待つ方法もあります。『三谷幸喜のありふれた生活』というエッセイの枠組みを利用して連載されておりますので、おそらく文庫本になる際に収録されると思われます。2022年12月に発売され収録されておりました。本文に修正はありませんが、前文とあとがきはありませんでした。

まとめ

全4回に渡り連載された『古畑任三郎』をあなたは目撃したでしょうか? 朝日新聞は普段購入しないのですが、新作を見るため毎週の楽しみとして購読させていただきました。普段と違った新聞を読んでみるのも面白いものですね。

さて、ストーリーとしては、脚本家・三谷先生が俳優・大泉妙を殺害するという内容でした。名前的にモデルとなった人物が想像できますね。作者自身が自分で考えた刑事と対決するなんて、なんとも作者冥利に尽きる展開で引き込まれてしまいました。

殺害から警察との対峙まで3000字もないため、自ずと「ここが怪しいのではないか?」と、考えて臨んだ解決編でしたが実に見事な証拠で思わず膝を打ちました。2週目で見るときには、タイトルの意味もガラッと変わるのが上手い伏線であります。

犯人になったならば言ってみたいセリフ「いつから私を怪しいと思ってた?」をそのまま証拠にしてしまう流れは、コンパクトにまとめなけねばならない、新聞のエッセイの枠組みならではの展開でありました。

最後に三谷幸喜氏から、古畑任三郎へのメッセージが寄せられており、並々ならぬ愛情を感じ取ることができました。古畑はみんなで作り上げ、配役には田村正和さん以外には考えられない。文章を読んでいても、田村さんの声で場面が浮かんできたのでした。

古畑任三郎というキャラクターを僕と一緒に作り上げた、フジテレビの石原隆さん、共同テレビの関口静夫さん、そしてなにより田村正和さんに感謝。条件が揃えば、僕はいつでも映像版「古畑」の新作を書く準備は出来ていますよ、田村さん。

『三谷幸喜のありふれた生活 特別編 小説「一瞬の過ち④」』より引用

以上、古畑任三郎の小説『一瞬の過ち』でした。

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