古畑任三郎 第2シリーズ 4話と9話が再放送されない理由

フジテレビで1994年から2006年まで続いた刑事ドラマ『古畑任三郎』は、犯人視点から事件が進むという”倒叙”形式や、刑事役「田村正和」氏の好演もあり大ヒットをしました。倒叙形式のメリットに『最初から犯人が分かった状態で進む』ことがあります。これにより、豪華なゲストを登場させことができました。

おそよ10年間(古畑中学生を入れれば12年)親しまれたシリーズの中で、特にファンの人気が高いのは『第2シリーズ』(1996年1月~3月)です。脚本を務めた三谷幸喜氏の円熟期ともいえる、バリエーションに富んだエピソード。刑事と犯人の丁々発止のやりとりを楽しむことができます。

しかし、再放送されるのは『第1シリーズ』や『第3シリーズ』が多いです。それには理由があり、第2シリーズの4話と9話が再放送がむずかしいことが挙げられます。CS(有料放送チャンネル)などにおいても、『※都合により4話、9話の放送はございません』と銘打たれております。

一体なぜ、再放送が難しいのかをここでは解説していきます。

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第2シリーズ 4話『赤か、青か』あらすじ

赤か、青か 人物相関図

天神大学電子工学部研究助手・林功夫は、真夜中に遊園地『エキサイト・パーク』に侵入する。そして、観覧車に手製の時限爆弾を仕掛けた。帰り際、自転車のカギを紛失したことに気が付き、しかたなくチェーンを切った所を見回りに来ていた警備員・真鍋茂に見つかってしまう。

顔を見られた上、自転車の防犯登録番号をメモされた。このままでは、爆弾を設置したのが自分だと怪しまれてしまう。持っていた懐中電灯で真鍋を撲殺したのだった。翌日、林は遊園地に脅迫電話を掛ける。時刻までに現金を用意しなければ観覧車を爆発するという内容であった。

警察の爆破処理班が到着し、爆発物のエキスパートとして協力依頼をされたのが林功夫その人だ。殺人事件の調査に来ていた古畑任三郎の部下・今泉は観覧車に乗っており、爆破のリミットまでに救出しなければならない。古畑は、林が殺人犯で爆弾を仕掛けた張本人だとすぐに見抜いたのだった。

第2シリーズ 9話『間違われた男』あらすじ

間違えられた男 間違われた男 人物相関図雑誌編集者・若林仁は、妻の不倫相手を山荘のロッジで射殺した。糸を駆使したトリックで密室を作り上げ、その場を後にしたのだった。車で帰宅するつもりがタイヤがパンクしてしまい、偶然通りがかった鴨田巌の車に乗せてもらった。

さらに運が悪いことに、鴨田は若林のことを知っていると話す。一体どこで出会ったのか……。若林は彼に今日出会ったことは誰にも言わないように頼んだ。その場は了承した鴨田だったが、口が軽い彼は、自宅にある留守番電話に若林と会ったことを吹き込んでしまう。

山荘の殺人事件に関与していることがバレてしまうため、若林は鴨田を殺害し、鴨田宅に向かい留守番電話のテープを回収した。玄関から外へ出ようとしたとき、チャイムが鳴った。そこにいたのは、鴨田を尋ねてきた古畑任三郎であった。

再放送ができない理由

「放送コードに引っかかる」という言葉がありますが、倫理上問題があるシーンはありません。むしろ、犯人が被害者を手に掛けるシーンでは、直前で次のカットに移るなど配慮されています。描写が過激なエピソードは「殺人リハーサル」「魔術師の選択」「若旦那の犯罪」で、被害者は血をまき散らし倒れますが、再放送は問題なく実施しています。

どういった点が放送を困難にしているのかはフジテレビの有料放送チャンネル『フジテレビ ONE TWO NEXT』で説明がされていました。

古畑任三郎 放送されない

【『フジテレビ ONE TWO NEXT』より引用】

※権利上の都合により、第四話「赤か、青か」及び第九話「間違われた男」の放送はございません。これが再放送ができない理由になります。撮影と放送はフジテレビで行っていますが、それ以外の所で権利都合が発生しているため再放送に関する手続きが難しくなっているのです。

どこで権利上の都合が発生しているのか?(4話の場合)

第4話「赤か、青か」においては、SMAP・木村拓哉氏を犯人として登場させました。歌手、役者、声優などマルチタレントとして現在も活躍中ですが、所属は『ジャニーズ事務所』になります。企業に属しているため、役者の肖像権に関してはジャニーズ事務所として管理されます。フジテレビが再放送を行うためには、ジャニーズ事務所から許可を得なければならないんですね。

2016年にはSMAPは解散しました。SMAP全員が犯人のエピソード古畑任三郎 vs SMAPは、解散時に再放送がありました。草薙剛氏、香取慎吾氏、稲垣吾郎氏は3人で『新しい地図』というグループを作り、リーダー・中居正広氏も2020年も脱退。木村拓哉氏はジャニーズに残っており、今後も再放送は難しいと思います。

同様に、スペシャル回『フェアな殺人者』では、放送当時 現役野球選手『イチロー』を犯人として起用しました。こちらも、権利上の都合により放送できない回となっています。

権利上の都合(9話の場合)

第9話「間違われた男」の犯人役は『風間杜夫』氏です。このエピソードでは、『アニメ映像の差し込み』を使用しているため、放映権に関する都合で再放送が困難になっているのです。

それは『サザエさん』のオープニングで、25分21秒~25分35秒の計14秒間です。サザエさんの放送局はフジテレビなのですが、作者は『長谷川町子』氏が持っております。既に故人となられていますので、親族と漫画発刊元から放映権に関して手続きを踏まないといけないんですね。

「この部分だけカットすればいいじゃん!」というわけにはいかない理由もございまして、この部分がエピソードの脚本上、どうしてもカットすることができません。一度、再放送がされたことがあり、その際はモザイクを掛けて対応していたようです。

アニメ繋がりでは『さよなら、DJ』というエピソードがありました。「天才バカボン」のお面が登場しますが、再放送は行われております。アニメ映像の利用よりは、お面のほうが権利は簡単なのでしょうか?

視聴する方法

第4話『赤か、青か』では肖像権。第9話『間違われた男』では放映権が関係して再放送が困難になっています。テレビで見るのは困難ですが、DVDやBlu-rayでは見ることが可能です。

フジテレビ公式の有料放送チャンネルで『権利上の都合により……』と表記されている以上、テレビで再放送を待つのは望めない状況でしょう。DVD、Blu-rayでは全エピソードを視聴することができますので、それが打開策かも知れません。ただ、4万以上するのがネック。

まとめ

第2シリーズ4話「赤か、青か」では肖像権。9話「間違われた男」では放映権の関係で再放送が困難になっています。私自身、第2シリーズを見たのがBlu-rayを購入した2018年からでした。見てみると、まぁ面白い!

他のシリーズと違い、バリエーションが豊かなんですね。法廷、時限爆弾、凶器当て、密室トリック、古畑任三郎の唯一の推理ミス、安楽椅子探偵と、舞台作家である三谷幸喜氏の面目躍如の活躍を垣間見ることができました。

テレビで再放送される機会が少ない第2シーズンですが、放送できない理由がそこにはあります。

以上、『古畑任三郎 第2シリーズ 4話と9話が放送されない理由』でした。